手足口病の症状は? 感染経路は? 熱は出るのか? 詳しく解説

手足口病とは?

手足口病とは

ヘルパンギーナ、プール熱に並ぶ三大夏風邪の一つ

2019年7月現在、福岡県、福井県、佐賀県、鳥取県などで警報が出されるほどに感染が広まっている「手足口病」。2019年7月には東京都でもついに手足口病の流行について警報が出されました。その名前のインパクトとともに、一度は耳にしたことがあるかもしれません。

手足口病はエンテロウイルスなどのウイルスの感染により、口の中や手足に水泡状の発疹ができる夏風邪の一種で、「ヘルパンギーナ」、「プール熱」に並ぶ三大夏風邪の一つとされています。患者の80%以上は5歳以下の乳幼児で、幼稚園や保育園などの集団生活で感染してしまう子供も少なくありません。しかし、基本的に症状は軽いことが多く、1週間程度で自然に治るとされています。

関連リンク

手足口病に関するQ&A-厚生労働省

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手足口病とは-国立感染症研究所

手足口病の感染経路や症状は?

手足口病の症状とは
名前のインパクトが大きい手足口病ですが、具体的にどのような症状が出るのでしょうか。感染経路から症状、症状の持続期間までを詳しくご紹介しましょう。

感染経路

手足口病は、咳やくしゃみなどによる飛沫感染・接触感染のほかに、便の中に排泄されたウイルスが口の中に入って感染することもあります。手足口病にかかりやすい5歳以下の乳幼児が集団生活をする幼稚園や保育園では特に注意が必要です。幼稚園や保育園は子供たち同士の距離が近く接触しやすい環境である上に、子供たちの衛生観念が十分に発達していないため、一人が発症するとあっという間に広まってしまいます。

初期症状

手足口病にかかると感染後3~5日後に2~3mmほどの小さな水ぶくれのような発疹が、手のひら・足の裏・口の中などに出始めます。発疹はかゆくならないことがほとんどですが、口の中の発疹は痛みを伴うこともあり、最初に喉の痛みを感じることもあります。手足口病で熱が出る患者は約3分の1ほどで、熱が出たとしても38℃以下とそれほど高くなることはありません。

症状の持続期間

手や足の発疹は、3日~1週間ほどでかさぶたにならずに治る傾向にあります。1~2ヶ月後に足の爪がはがれることがありますが、新しい爪が自然に生えてくるので安心してください。しかし、口の中にできた発疹は潰れて口内炎になり、食事や飲み物が受け付けられなくなって脱水症状を引き起こすことがあるので注意が必要です。熱が出たとしてもそれほど高くなることはなく、1~3日ほどで下がるとされています。

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ウイルスの潜伏期間

手足口病のウイルスの潜伏期間は3~6日ほどです。治った後でも比較的長い期間、便にウイルスが排泄されることがあるので、手洗いをしっかりして感染しないように気をつけましょう。

まれに重症化することも

基本的に手足口病の症状は軽く自然に治るとされていますが、まれに重症化する場合もあります。特に生後3ヶ月未満の新生児や免疫不全症の子供・免疫抑制剤を使っている子供は手足口病が重症化する可能性があるため、必ず医療機関を受診してください。また、まれに脳炎や心筋症などの合併症により重症化する場合もあります。子供がぐったりしていて意識が薄い、頭痛がひどいなど様子がおかしい場合には医療機関を受診しましょう。

手足口病の予防と治療

手足口病の予防と治療
2019年現在も感染が広がっている手足口病ですが、予防する方法はあるのでしょうか。かかってしまった場合の治療法とあわせてご紹介します。

手足口病の予防法

残念ながら手足口病を予防できるワクチンや薬はありません。そのため予防策として、普段から手洗いを徹底することをおすすめします。手洗いは流水と石鹸で十分に行い、タオルの共用はしないようにしましょう。乳幼児のおむつを交換するときには、使い捨ての手袋を使用するなど、排泄物を適切に処理した後しっかりと手洗いをしてください。前述したように、治った後も便の中にウイルスが排泄されることがあります。またウイルスに感染していても発病しないままウイルスを排泄している場合もありますので、日頃から手洗いを習慣化することが感染を予防する重要な鍵です。

手足口病の治療法

自然に治る病気だと前述したとおり、手足口病に効く特効薬や特別な治療法はありません。基本的には経過を観察しながら、症状に応じた治療がされます。しかし合併症を引き起こして重症化する場合もありますので、経過観察をしっかり行い、子供の様子が明らかにおかしい場合はすぐに医療機関を受診してください。

手足口病と診断されたら

手足口病と診断されたら
手足口病と診断された場合、幼稚園や保育園・学校はどのような対処をするのでしょうか。実は手足口病の場合はインフルエンザ等とは異なり、登園・出席停止扱いにはならない病気です

幼稚園・保育園・学校は基本的に登園・出席停止ではない

手足口病は法律で制定されている「学校等で予防すべき感染症」に含まれていません。そのため医師の判断にもよりますが、手足口病と診断されても普段通り登園・出席することを勧められることがほとんどです。筆者の子供も保育園に通っていた時に2回ほど感染しましたが、熱もなく普段の様子と変わりなかったため、いつも通り登園していました。

登園・出席停止ではない理由

なぜ手足口病は「学校で予防すべき感染症」に含まれていないのでしょうか。手足口病のウイルスは症状が治まった後もしばらく排泄され続けます。そのため症状が出ている期間だけ欠席しても、感染予防にはならないのです。また、ほとんどの場合が発疹のみという軽症で済むことから、長期にわたって欠席させることは現実的ではないと考えられています。流行を阻止するということよりも、患者本人の状態によって欠席するかどうかが判断されます。

手足口病は大人にも感染するのか

幼少期に手足口病に感染したことがあれば、既に免疫ができているので感染することはほとんどありません。しかし、免疫がない場合には大人でも感染することがあります。しかも大人の方が症状が重く出てしまうのです。子供の場合、発疹が出てもかゆみや痛みをあまり感じませんが、大人の発疹は痛みが強く出ます。ひどい場合には足裏の発疹があまりにも痛くて歩けないということも。また、倦怠感や悪寒、筋肉痛などインフルエンザにかかる前のような症状が出ることも特徴です。

手足口病は予防できる。重症化することもあるため経過観察をして

手足口病は予防できる。重症化することもあるため経過観察をして
予防接種や特効薬等はない手足口病ですが、感染者との接触を極力避け、うがいや手洗いを徹底することで予防は可能です。排泄物にもウイルスが含まれるため、子供の排泄物を処理するときには十分注意しましょう。手足口病は基本的に軽症ですが、まれに重症化することもあります。経過観察を怠らないようにしましょう。とはいえ、通常であれば発熱することも少なく、発疹がかゆくなることもないので、他の感染症に比べて親子への負担は少ないかもしれません。神経質にならずに、子供ならかかる病気だと割り切って対応しても良いのではないでしょうか。

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まとめ

三大夏風邪の一つである手足口病。2019年現在も猛威を奮っていますが、その実態と予防法を知っていれば慌てることなく対処できるのではないでしょうか。お子さんと共に日々の手洗い・うがいを徹底して、しっかり備えていきましょう。

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