赤ちゃんの揺さぶられ症候群の原因は? 症状は? 予防方法は? 詳しく解説!

揺さぶられ症候群(乳幼児揺さぶられ症候群)とは?

揺さぶられ症候群(乳幼児揺さぶられ症候群)とは?
揺さぶられ症候群とは、赤ちゃんを激しく揺さぶったり頭や首に強い衝撃を加えたりして、脳や視神経にダメージを与えて重い後遺症を残すことをいいます。
生後6ヶ月未満の赤ちゃんはとくに危険で、最悪の場合赤ちゃんが死亡してしまうケースもあります。
揺さぶられ症候群はアメリカで1972年に症例が報告され、1980年代に児童虐待の一例と見なされるようになりました。日本でも2002年から母子健康手帳に掲載し、注意を呼びかけています。

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パパパママの育児ストレスは揺さぶられ症候群につながる

赤ちゃんは生後1、2ヶ月の頃に一番よく泣くといわれています。赤ちゃんがずっと泣いてばかりいるとパパママはどうしたらよいかわからず、困り果ててしまうこともあるでしょう。
さらに産後の不調を抱えての慣れない赤ちゃんとの生活で、心身ともに疲れきっているママもいるかもしれません。赤ちゃんに対してイライラしたり腹を立てたりしてしまうこともあるでしょう。
そのような状態で赤ちゃんの相手をしているうちに、あやすつもりがつい強く揺さぶってしまった、ポンと放り投げてしまったなど揺さぶられ症候群につながる行動を取ってしまうことがあるのです。

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赤ちゃんが揺さぶられ症候群になる原因とは?

揺さぶられ症候群になる原因
赤ちゃんは体に対して頭が重く、頭を支える筋肉も発達していません。とくに生後4ヶ月未満の首がすわっていない赤ちゃんの頭はとても不安定でグラグラしています。
大人の力で赤ちゃんの体を揺さぶると赤ちゃんの頭が前後左右に強く振られ、その衝撃がそのまま脳に伝わってダメージを受けてしまうのです。

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赤ちゃんを「強く揺さぶる」のはどれくらい危険?

赤ちゃんを「強く揺さぶる」とは一体どの程度のものなのでしょうか? 目安に次の例があります。

  • 両手で赤ちゃんを持ち上げて1秒間に2、3往復以上する速さで5~10秒間、前後に揺さぶる
  • 赤ちゃんの体を20秒間左右に揺らす
  • 急激に赤ちゃんを持ち上げ、下ろすことを繰り返す

いずれも周りの人が「あんなに揺すったら赤ちゃんが危ないのではないか」と心配になるくらい、激しく揺さぶっている状態です。

高い高いやチャイルドシートも危険?

揺さぶられ症候群の原因は虐待によるものが多いとされますが、赤ちゃんに激しく「高い高い」をしたときに起こったという事例もあります。
また最近では、ベビーカーやチャイルドシートに乗せているときに揺さぶられ症候群を発症する例があります。
その原因のほとんどは月齢に合っていないチャイルドシートを使っている、シートベルトでちゃんと固定していないなど明らかに危ない乗せ方をしている場合です。取扱説明書をよく読んで正しく使っていれば、ベビーカーやチャイルドシートで揺さぶられ症候群を起こす心配はないでしょう。

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揺さぶられ症候群の危険があるあやし方

通常のあやし方では揺さぶられ症候群にはなりません。赤ちゃんの頭や首に強い衝撃が加わるような、激しいあやし方が危険なのです。

  • 強く「高い高い」をする
  • 空中に放り投げる
  • バウンサーを激しく揺らす
  • 赤ちゃんを抱っこしたまま走る、ジャンプする
  • 赤ちゃんを急に逆さまにする

「高い高い」はそっとやさしく赤ちゃんを持ち上げて行えば、揺さぶられ症候群は起こりません。しかし高いところから赤ちゃんを落としてしまう危険があるため、なるべく行わないほうがよいでしょう。

揺さぶられ症候群で赤ちゃんに何が起こるか

揺さぶられ症候群で赤ちゃんに何が起こるか
赤ちゃんの頭の中は、脳がこれから大きく発達していくのに備えて、頭蓋骨と脳との間にすき間があいた状態になっています。脳が頭蓋骨の中でフワフワと浮いているのです。
赤ちゃんが強く揺さぶられると頭蓋骨の内側に脳が強く打ち付けられ、脳や目の網膜の血管がちぎれて出血を起こします。さらに神経が切れて脳が腫れるなど、命に関わるとても重大な事態に繋がります。

赤ちゃんに起こる後遺症

赤ちゃんが揺さぶられ症候群を起こすと、たとえ命が助かったとしても次のような後遺症が残ることがあります。

・脳の周りの出血(硬膜下血腫、クモ膜下出血など)や脳の中の出血
・失明、視力障害
・言葉の遅れ、学習の障害
・後遺症としてのけいれん発作
・脳損傷、知的障害
・脳性麻痺
公益社団法人 日本小児科学会翻訳 赤ちゃんを揺さぶらないで

赤ちゃんの脳が揺さぶられ症候群で重いダメージを受けてしまうと、身体面や言語面、精神面などあらゆる機能に障害が出てしまう恐れがあるのです。

迷ったらすぐ病院へ! 揺さぶられ症候群の症状

すぐ受診! 揺さぶられ症候群の症状
赤ちゃんを揺さぶってしまった、他の人に揺さぶられてしまったかもしれないと思ったら直ちに病院を受診してください。
赤ちゃんにこのような症状が出たら揺さぶられ症候群の可能性があります。

  • 機嫌が悪い
  • 顔色が悪い
  • 母乳やミルクを飲まない
  • すぐに眠ってしまって起きない
  • 嘔吐した
  • けいれんしている
  • 意識がない、もうろうとしている、呼んでも応えない
  • 呼吸困難を起こしている

最も重要なのは少しでも早く病院で診てもらうことです。赤ちゃんの脳が大きくダメージを受けているかもしれません。直ちに治療を始めれば重症化するのを防げるかもしれません
病院を受診するときは揺さぶられ症候群の可能性があることを、医師にちゃんと伝えてください
恐怖や罪悪感から揺さぶられ症候群の可能性があることを隠してしまうと、医師が誤った処置をしてしまうこともあります。赤ちゃんが適切な治療が受けられるように情報は正しく伝えましょう。

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揺さぶられ症候群を予防するためには?

揺さぶられ症候群を予防するためには?
月齢が低いと泣いている原因がわからないことも多く、何をしても赤ちゃんが泣き止まないと困り果ててしまいますよね。
イライラを赤ちゃんにぶつけてしまいそうだと感じたら、冷静になるためにいったんその場を離れてみましょう
少しの時間なら赤ちゃんは放っておいても大丈夫。ベビーベッドの柵を上げておくなど赤ちゃんをひとりにしておいても危険がないかだけ確認して、仰向けに寝かせておきます。
ママは別の部屋に移って深呼吸し心を落ち着かせましょう。とっておきのお菓子をつまんだり、スマートフォンのチェックをしたりするのもおすすめです。親しい人や自治体の支援センター、かかりつけ医などに電話をして話を聞いてもらうのもいいですね。
ただし5~10分ごとに赤ちゃんの様子をチェックしてください。近所の人にもあいさつをして、よく泣く赤ちゃんがいることを伝えておくとよいでしょう。

抱っこ以外のあやし方を試してみる

抱っこしても赤ちゃんが泣き止まないときは、次の方法を試してみてください。

  • オムツを替える
  • 授乳する
  • 寒くないか、暑くないか、具合が悪くないかチェックする
  • 体と肌着の間に髪の毛などの異物が入り込んでいないか、服を脱がせてみる
  • お気に入りのタオルや毛布を持たせる
  • 歌を歌ったりおもちゃで遊んであげたりする
  • ママの胎内の音に近いといわれる音を聞かせる(テレビのザーという砂嵐や掃除機、ドライヤーなど)
  • 外やベランダに出て外気に触れさせる、近所を散歩する
  • ドライブに出かける

これらどの方法を試しても効果がなく、赤ちゃんが全然泣き止んでくれないということもあるかもしれません。赤ちゃんの具合がよさそうであればいっそのこと、「今はただ泣きたい気分なんだ」と割り切ってしまうのもひとつの手です。
赤ちゃんを抱っこやおんぶしながら家事などを済ませてるうちに、気がついたら赤ちゃんが寝ていたということも案外あるものです。時間はかかるかもしれませんが赤ちゃんは必ず泣き止みますので、気にしすぎないでくださいね。

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パパや祖父母に赤ちゃんを任せるときの注意

他の大人に赤ちゃんを預けるときにも、揺さぶられ症候群についてしっかり理解を得ておきましょう。祖父母の中には、孫のお世話をするときに初めて揺さぶられ症候群について知ったという人もいます。
赤ちゃんが喜ぶからとパパがつい激しくあやしてしまったり、加減を知らない子供が強く揺さぶったりしてしまうこともあります。歳の離れた兄姉や親戚の子にも忘れずに説明してください。
ミルクのあとげっぷをさせるために赤ちゃんの背中をたたく人もいますが、激しく叩きすぎると揺さぶられ症候群につながる恐れがあります。げっぷをさせるときは赤ちゃんの背中を下から上にやさしくさすってあげましょう。

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厚生労働省「赤ちゃんが泣きやまない~泣きへの対処と理解のために~」

揺さぶられ症候群について理解を深めるための動画を厚生労働省が作成しています。
赤ちゃんが揺さぶられる様子や体に起こる異変についてなど、実際に動画で見るとより理解が深まりますよ。
動画は次の内容で構成されています。

  • 赤ちゃんが泣き止まなくてイライラしたというパパママの体験談
  • 生後1、2ヶ月に泣くピークになるという、赤ちゃんの「泣きの特徴」についての解説
  • 赤ちゃんを揺さぶったときの様子について、人形を使った解説
  • 赤ちゃんが激しく揺さぶられるのを目の当たりにした人の話
  • 強く揺さぶったとき、赤ちゃんの体に起こることについての解説
  • 揺さぶられ症候群の後遺症について
  • 赤ちゃんが泣き止まないときに試してみること

厚生労働省の動画では「赤ちゃんが泣いても無理に泣き止ませようとしなくていい」「決して赤ちゃんを強く揺さぶらないこと」と訴えています。

まとめ

ゆさぶられ症候群まとめ
赤ちゃんが泣き止まないなど育児でストレスを感じるのは普通のこと、どんなパパママでも抱える悩みです。
赤ちゃんの泣きのピークは生後1~2ヶ月頃で、生後5ヶ月頃にはだんだんと落ち着いてきます。赤ちゃんが泣いてイライラしても大丈夫、パパママは上手な息抜きを心がけてくださいね。

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はいチーズ!clip編集部

はいチーズ!clip編集部

はいチーズ!clip編集部員は子育て中のパパママばかり。子育て当事者として、不安なこと、知りたいことを当事者目線で記事にします。Facebook、Twiiterなどでも情報発信中ですので、ぜひフォローください!